トップページ > 株式を作ろう > 基本事項の検討

株式会社を設立する場合には、まず、会社の基礎となる事柄を発起人が検討します。具体的には、次のような事柄を協議します。

  1. 設立予定日
  2. 会社名(商号)
  3. 本店所在地
  4. 事業目的
  5. 資本金の額
  6. 発起人の人数・出資比率
  7. 現物出資の有無
  8. 事業年度
  9. 役員の人数・任期
  10. 公告の方法
  11. 発行可能株式数
  12. 株券の発行の有無

設立予定日

登記申請を行なった日が、会社の設立日となります。登記完了の日ではないことに注意してください。

手続きに慣れた人であれば、2、3日で登記の申請までたどり着くことが可能ですが、記念日や六曜などにこだわる場合には、2週間以上前から準備を進めておくと良いでしょう。

会社名(商号)

会社名(商号)は文字通り会社の名前です。2006年4月から施行された会社法で類似商号の規制はほとんどなくなりました。しかし、商標権に抵触すると営業活動に支障が出ることがありますので、大手同業他社と類似した商号は避けたほうが懸命です。

なお、商号に使用できる記号などは次のとおりです。

  • 漢字
  • ひらがな
  • カタカナ
  • アラビア数字
  • アルファベット(大文字・小文字)
  • 記号「&」「’」「,」「-」「.」「・」
  • 空白(アルファベット使用時のみ可)

本店所在地

登記簿上に記載する会社住所です。通常は本社となる住所を記載します。本店所在地に変更がある場合には、本店移転登記をする必要が生じますので、なるべく移動する可能性が低い住所を設定すると良いでしょう。なお、自宅住所でも登記上の問題はありません。

事業目的

法人は、事業目的に記載されている以外の営業活動を行なうことはできません。

したがって、今後数年間の間に行なう予定のある事業内容を網羅しておくことをお勧めします。

事業目的には、「適法性・営利性・明確性」が求められます。ご自身で作成するときには、同業他社の事業目的を参考にすると効率的です。

なお、許認可が必要となる事業を行なう場合には、申請窓口に事前に問い合わせて、記載方法を確認しておくことをお勧めします。

資本金の額

会社法の施行により、株式会社でも1000万円の資本金を用意する必要はなくなりました。登記上は1円でも可能ですが、業種によっては信用問題ともなりかねません。

また、資本金は会社の運営上使用することができるお金です。資本金が1円では家賃などを払うときに借り入れをすることになります。最低でも、2、3ヶ月分の運転資金程度は入れておくことをお勧めします。

なお、許認可を取得する場合には資産要件が定められている場合もあります。試算要件を満たすだけの資本金を用意したほうが許認可の取得がスムーズに進みますので、事前に申請窓口に確認をしておきましょう。

例)
一般労働者派遣事業の場合:1000万円
建設業の場合:500万円
など

発起人の人数・出資比率

発起人は会社の立ち上げ時から参加する株主のことで、割り当てられた資本金の額の払い込みや定款へ実印を押印することになります。

誰がいくら出資するのかを確認しておきましょう。

現物出資の有無

会社の資本金を出資する場合、500万円までの現物出資は特例によって調査や証明が不要となります。

そのため、土地や建物、自動車や機材など会社に提供する財産がある場合には、それを資本金に組み込むことも可能です。

しかし、現物出資の内容と価格は、登記簿に記載されます。そのため、資本金の額を増やすためだけに現物出資をすることはお勧めしません。

事業年度

個人事業主は1月1日から12月31日までが事業年度となりますが、法人の場合は、設立の日から1年以内であれば、自由に事業年度を設定することができます。

大手企業は3月末に設定されていることが多いでが、事業年度終了後は確定申告をする必要があり、決算を迎えた時点で1期となってしまうため、特にこだわりが無ければ最長の期間に設定することをお勧めします。

例)
11月5日に設立した場合、翌年10月31日までとすると最長になります。

役員の人数・任期

会社法の施行前は、取締役3人、監査役1人の計4人の役員を用意する必要がありましたが、会社法では譲渡制限株式会社であれば、取締役1人でも設立することができるようになりました。

また、譲渡制限株式会社の場合には、役員の任期も10年まで延長することができます。実際に事業に参画する人員だけを役員とすることをお勧めします。

公告の方法

株式会社では、毎年決算終了後に決算の内容を一部公開するために、決算公告を出す義務があり、これを怠った場合には100万円以下の過料が課せられます。公告の方法には官報・新聞・電子広告の3種類があります。

特にこだわりが無ければ、官報としておくのが無難でしょう。

発行可能株式数

発行可能株式は増資できる資本金の限度を定めるもので、定款で規定します。公開会社の場合には、発行済み株式の総数の4倍までという規制がありますが、非公開会社の場合には制限はありません。この数を超える株式を発行する場合には、定款を変更することになりますので、あらかじめ多めに設定しておくことをお勧めします。

株券の発行の有無

非公開会社の場合には、株券を発行することはまずありません。株券を発行したいという特別な意思がなければ、株券は発行しないとしておくことのが無難です。

以上の事柄が全て決まれば、会社設立の事前準備は万全です。
後は一つ一つ手続きをこなしてゆきましょう。